CommonNoun’s diary

予習をする。原典にあたる。

——神様っていると思う? ——いらないと思う。

 三月末日の日記です。

 

 女の子のアイコンで言うことではないが、髭を伸ばし放題にしている。食事の際にソースなどが付着することがあって煩わしい。見る者に不潔な印象を与えてもいることだろう。これを剃らずにいるのは単に面倒だからではない。見る者に不潔な印象を与えるというのは実は悪いことばかりではないのだ。

 

 新歓期は特にそうだ。一般に新入生は無精髭を伸ばしていないので、新入生でないという標識として機能するわけである。なのでしばらくはこのままでいく予定だ。

 

 ところで今日何気なく飯を食いに大学に行ったら学食が異常に混んでいてびっくりした。サークルオリエンテーションの日であるようだ。そういえば今年はテント列に遊びに行くことをしなかった。ひとつ銀杏並木を歩いて、勧誘者にスルーされることを確認しようと思った。もし話しかけられたら「新入生に見えますか」「じゃあ新入生だということにして勧誘してみてください」とか言ってみることにしよう。

 

 新入生かと問いかけてくる人がいた。後ろからだった。「怪しいけど……新入生かな じゃあ怪しいあなたに怪しいサークルを紹介しよう」と怪しいサークルを紹介してくれた。話してみると面白そうな人だった。社交辞令として、彼の舞台を観に行こうなどと言ったが、本当に行ってもいいかもしれない。思えば自分と同じ学生と会話を交わすのなんて久しぶりだった。

 

 帰ろうとしたところで同級生のミュッパー君に会った。ミュッパー君は数学の天才で、とくに代数幾何に強く、しかも人格者でユーモアがある。人間の鑑と言える。都数の会長なる人物と同行していた。都数もサークルオリに参加しているらしい。都数といえば都の西北常盤の森早稲田大学に本拠地というか母体があるという勝手な印象があったが、そんなことはないそうだった。

 

 自分は最近数学をやっていなかったがここ数日再燃していて PL トポロジの本を読んでいるのだということを話した。自分の「会話」というのは一方的に語るか一方的に聞きに回るかのどちらかが多い気がする。よろしくない。

 

 そして歩いて帰ったが、気分がよく足取りも軽かった。小川のせせらぎ、花見をする人間たち、無軌道な子供、目に映るすべてが愛おしく感じられた。人と会話をするというのはいい。絆、連帯……そのようなものを感じつつ帰って、今日は荷物をいつもより大幅に減らして出かけていたことを思い出した。だからか。