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CommonNoun’s diary

予習をする。原典にあたる。

『本好きの下剋上』第二部を読んだ

 今回は言いたいこととか特にありません。単なる読書報告みたいなものです。面白くなかったと言えば大嘘になるのですが、じゃあとりわけ印象に残ったのはどこかと尋ねられるとないなそんなものと言うほかないのですよね。読書感想文の課題で陥りがちな状態といえます。本当にものを読むというのは難しいものです。

 

 以下が前回の記事です。

commonnoun.hatenadiary.jp

 今回は前回より字数はだいぶ少ないもののぐだぐだ書く感じになりました。本当にものを書くというのは難しいものです。

 

 一応こっちにも貼っておくと以下が読んだ小説です。

ncode.syosetu.com

 ここから先は物語の核心に迫る記述がある可能性があります。

 

 第二部 神殿の巫女見習いです。神殿の巫女見習いとしてのマインが描かれます。巫女見習いとしての仕事のかたわら、神殿の孤児の労働力をも使ってさらに本作りに精を出していきます。

 

 マインは印刷技術を確立します。すごいモノですね。彼女は歴史を変える大発明だと大喜びで言っていますが、まったくその通りです。もうこうなってくると技術の拡散と本の量産は誰にも止められないものとなります。ポイント・オブ・ノー・リターンですね。

 

 彼女の齎した技術は周りの大人たちの制御を振り切って世界を変革するでしょうが、その大きな流れを生み出す中心にあるのが本に囲まれていたいという一つの願いだというのはなかなか脳にいい感じです。

 

 主人公が、彼女に少なからず悪意を抱く偉い人が何人もいる場所に飛び込むことになったのが第一部の終わりでした。なので緊張感のある話になりそうだと読む前は思っていましたが、側仕えを手なずけるまでの最初の方以外はそれほどでもないという印象を受けました。悪意を抱く偉い人が出てくる場面があまりないためです。神官長がそうなるように気を配ったからですね。

 

 神殿における雑務をほぼ一手に担う神官長、彼はざっくり言って出家させられた貴族みたいなものです。多分。計算高く、われわれがいうところの「機械のような人」と思われている*1ようですが、主人公に振り回される姿は笑いを誘い、どこか可愛げがあります。というか読者人気高いみたいだしあまりテキトーなことを言うものではありませんね。

 

 マインは周りが見えず暴走しがちで、彼のような大人がそれを補って先述のように会うと危険な人と会わせないようにしたりするのですが、その大人のほうもマインに振り回されるなか内的な面で影響を受けていくのが描かれていて遥かに良いです。

 

 そしてこの第二部、わりとあっさり人が死ぬので人が死ぬな〜という感じでした。描写もあっさりしていて、後味が悪いということはないのですが。主人公が偉い人に価値を見いだされたことで人の命が相対的に安くなっているような気がします。こんな言い方すると語弊がありますかね。最後の方、証拠隠滅のくだりで死んだ人たちの顧みられなさとか好きです*2

 

 あと最後の方といえば魔力を行使する際に“周囲の時の流れがゆっくりになったような感覚”を覚えるところ、こういうのは好きなので、時間感覚が泥めいて鈍化するやつだ! と嬉しくなりました。尤もこれが本当に映えるのは動きが激しい場面でこそではありましょう。今後に期待ですね。

 

 それから何かあったかな……といくつか拾い読みしていたらわりとあの人の正体って連載時点でふつうに予測できるように書かれていたんだなあということを思いました。

 

 まあこのぐらいですかね。冒頭には何も印象に残らなかったとか書いたくせにわりと印象に残ったところありましたね。物語の核心に迫るのを避ける一方で本編を読んでいないと何のことか分かりかねるようなことも書いてみたりと、誰に読ませるつもりなのかはっきりしない文章になりましたがまあ読書報告ということで。ありがとうございました。

*1:この世界には機械らしい機械はまだなさそうなので機械のようだと思われることはないのでしょうが

*2:ひょっとしたらこれから先顧みられることがあるのかもしれませんけど